世界の食料市場は、輸出入が活発な自動車など工業製品とは異なり、非常に“閉鎖的”だ。 生産のうち輸出に回るのは、トウモロコシで12.4%、小麦で19.1%。食料自給率約41%の日本は、こうした輸入市場に食卓の多くを依存している。 その一方で、日本人の食生活はコメの消費が減る一方で、自給率の低い肉や油類の消費が増え、自給率低下に拍車をかけた。 さらに国内の農業政策はちぐはぐで、その根本から戦略の転換を迫られている。
輸出に回る食糧は
少ない

主要農産物等の貿易率
( 2007年度実績 )
品 目貿易率備 考
小麦19.1% 
トウモロコシ12.4% 
コメ6.8% 
大豆35.0% 
牛肉13.0% 
豚肉5.5% 
石油61.7% 
乗用車41.0% 
日本は食料輸入の7割を
5ヶ国・地域に依存

主な農産物輸入相手国
( 2008年度実績 )
国・地域依存率備 考
米国32.5%5ヶ国・地域で 70%
EU12.8%
中国9.3%
豪州8.0%
カナダ7.4%
その他30.0% 
輸入総額:5兆9821億円

食生活の変化に伴い自給率は低下
 1965年度2008年度品目別自給率主な輸入先
ごはん5.0杯/日2.7杯/日100% 
牛肉料理1回/月3回/月(※)44%
牛肉:2153億円オーストラリア:75.4%
 米国:14.8%
 ニュージーランド:6.1%
 その他:3.7%
豚肉料理1~2回/月6~7回/月(※)52%
豚肉:4294億円米国:41.7%
 カナダ:21.7%
 デンマーク:18.6%
 メキシコ:7.2%
 チリ:2.4%
 その他:8.4%
卵料理10個/3週間14~15個/3週間(※)100% 
牛乳1.8本/週3.3本/週(※)100% 
植物性油脂3.0本/年8.7本/年3%
植物性油脂:1249億円  マレーシア:55.1%
 イタリア:8.7%
 フィリピン:5.4%
 米国:5.2%
 スペイン:4.7%
 その他:20.9%
野菜296g/日258g/日82%
野菜:3568億円中国:45.8%
 米国:19.6%
 タイ:4.3%
 ニュージーランド:3.3%
 イタリア:2.9%
 その他:23.1%
果物78g/日110g/日41%
果物:3898億円フィリピン:25.9%
 米国:21.7%
 ニュージーランド:5.3%
 メキシコ:3.8%
 ブラジル:3.7%
 その他:39.6%
魚介類77g/日86g/日62%
魚介類:1兆3855億円中国:17.1 %
 米国:10.2%
 ロシア:9.5%
 タイ:8.0%
 チリ:7.1%
 その他:48.1%
(※) 牛・豚・鶏とも飼料の多くは海外頼み。
飼料自給率を考慮した実際の自給率はそれぞれ牛肉11.8%、豚肉5.7%、
表面上100%の卵や牛乳も、11%43%へ大幅に低下

ちぐはぐな日本の食糧事情

海外に依存する日本の食
日本は穀物等を年 2940万トン 輸入
その生産のために使われる海外の水は約 588億トン

一方で、国内の農地は活用されず
水田252万ヘクタールのうち、約 4割 が生産調整の対象
それに加えて、耕作放棄地は 38.6万ヘクタール( 東京都の約1.8倍の広さ )に及ぶ

食品廃棄の量も多い
国内の食品廃棄物は約1900万トン
世界で実施される食糧援助量( 約600万トン )の 約3倍!